1. トップページ>
  2. Episode 03 ヒマワリ
100年を彩った品種たち
ビンセント®

Episode 03 ヒマワリ
ヒマワリで連想する言葉って?

ヒマワリといえば、盛夏・太陽の象徴で、見ていると明るくて元気が出てきます。
その元気を与えてくれるビタミンカラーから、近年、父の日にヒマワリを贈る習慣が定着しつつあります。

上を向いて咲く ヒマワリ「ビンセント®」シリーズは、明るく力強い、元気な花として、お父さんのイメージにぴったりです。ヒマワリ「ビンセント®」シリーズでお父さんは元気100倍です。

ヒマワリは父の日のギフト需要として定着しただけでなく、近年では、母の日にも需要が増えてきています。そのため夏を先取りするかのように切り花出荷が年々前進。春のお彼岸から出荷量が増え始め、7~8月にピークを迎えます。花型は一重咲き、八重咲きがあり、花色はビタミンカラーのオレンジやイエローをはじめ、ブラウン系やホワイト系、ライムグリーン系など豊富になっています。

かがやき

今でこそヒマワリは1年中見られるようになりましたが、元々、長日開花性植物なので、冬は咲きづらく夏が中心の季節商品でした。それ以前は、多くは観賞用というよりは、採油用、食用として扱われてきました。そのような中、ヒマワリに革命的な出来事が起こります。1969年に福岡県の個人育種家中島礼一氏が、短日開花性の品種"太陽"を育成し、周年栽培が可能になりました。しかし、当時のヒマワリは花粉が出るため、花もちが悪く花粉が落ちてテーブルや周りを汚してしまうことから、まだまだ切り花としては扱いにくいものでした。

1986年に当社が世界初の無花粉切り花品種「かがやき」を発表しました。無花粉なので花もちが格段に向上し、周りを汚すことなく、ヒマワリの需要が飛躍的に伸びました。その後、各社から同様のタイプの品種が次々と発表され、切り花としてのヒマワリは需要がさらに広がりました。

ユニークタイプのヒマワリも登場しました。当社は2001年に名画「ひまわり」をほうふつとさせる「ゴッホのひまわり®」を手始めに、さわやかなイエロー系八重咲きの「モネのひまわり®」、花弁の形がユニークな八重咲きの「ゴーギャンのひまわり®」や「マティスのひまわり」を次々に発表、いわゆる「画家シリーズ」として人気を博しています。

しかし、従来のヒマワリは周年流通化したとはいえ、巷に流通する従来品種は、まだ日長に敏感で長日条件では草丈が伸びすぎ、短日条件では草丈が極端に短くなり、時期により細かな品種選定が必要です。さらに花を収穫した後、花が下向きになり、また、発芽不揃いの問題もあり、生産者は切り花生産に並々ならぬ苦労があります。そういった問題を解決すべく、育種開発されたのが「ビンセント®」シリーズです。

「画家シリーズ」のコンセプトを踏襲し、ゴッホの本名「Vincent van Gogh」にちなんで命名しました。「ビンセント®」シリーズは、日長にほとんど左右されない汎用性が高い品種です。また、花びらが丸弁で重ねがよく、かわいらしい花型です。そして、従来の品種と違い、下を向くことなく、花は上向きに元気に咲きます。「ビンセント®」シリーズは現在、オレンジとクリアオレンジの2色ですが、今後、追加色を発表していきますのでご期待ください。

ゴッホのひまわり®

モネのひまわり®

ゴーギャンのひまわり®

マティスのひまわり

ビンセント® オレンジ

ビンセント® クリアオレンジ

最後に、ヒマワリには草丈の短い鉢物・花壇用もあります。「小夏」は草丈が25cm程度で、もちろん花粉も出ないので花もちがよいです。露地植えすると、横から枝が次々と出て、花が株を覆い隠すように約1ヶ月咲き続けます。小学校などでの栽培も盛んで、春まきのタネ袋種子では一番の人気品種です。

ビタミンカラーのヒマワリは、これからも私たちの暮らしを彩ってくれることでしょう。