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100年を彩った品種たち

Episode 11 プリムラ
世界で親しまれるプリムラ。その可能性を信じて!

長く当社の屋台骨を支え、そして世界中の人たちを楽しませてきた「サカタのタネ 花の3P品目」とはパンジー(Pansy)、ペチュニア(Petunia)、そしてプリムラ(Primula)。それは、常に「世界初」を目指している当社の技術の結晶なのです。

プリムラ ポリアンサ「クラウディア」

プリムラ オプコニカ「クリスタル」

プリムラ マラコイデス「うぐいす」

現在、園芸店で一般的なプリムラは、「プリムラ ポリアンサ」、「プリムラ オブコニカ」、「プリムラ マラコイデス」など。この中で、花壇に鉢植えに最も親しまれているのは「プリムラ ポリアンサ」です。実はこのポリアンサ、もともとは自然界には存在せず、ヨーロッパからアジアに分布するサクラソウ科プリムラ属の中のプリムラ節の野生種の掛け合わせで生まれたといわれています。

実はこのことが、初期のプリムラの育種を難しくしていました。数種類の野生種の遺伝子が入った固定種のため、先祖の性質がしばしば現れ、花色や草姿が安定しなかったのです。

ジュリアン

ストレートカラーとダーリン掲載カタログ

ジュリエット

当社は、固定種としては花色の固定がなされ、色別販売に先鞭をつけた「ストレートカラー」などで対応してきましたが、1972年に発表した世界初のF1品種「ダーリン」シリーズでこうした問題点を払拭し、今日のプリムラにつながる育種技術を確立したのです。

1981年には、ポリアンサにコーカサス原産のジュリアエを交配させたミニプリムラの「ジュリアンハイブリッド」を発表。可愛らしい小葉、小輪・多花のタイプで大人気となり、プリムラに"ジュリアンタイプ"とよばれる区分をつくったほどです。

また、1987年に発表したジュリアンタイプのF1「ジュリエット」シリーズは従来品種と比べそろいがよく、花を咲かせるため、冬の室内用としてプリムラの需要を広げることに貢献しました。
2009年に販売を開始した「アラカルト®」シリーズはポリアンサにベリスタイプをかけあわせた花茎の伸びるタイプで、立体感があり、寒さに強く、冬から春にかけて咲く極小輪の花は庭を明るく彩る"ガーデンプリムラ"として人気を集めています。

アラカルト®

アプリ

そして、創業100周年記念品種として、2012年には花茎が伸びないアコーリスタイプの「アプリ」シリーズを発表。これは、極早生で年内から出荷ができ、草姿のそろいがすぐれ、高発芽で生産性を大きく向上させた品種として大きな期待が寄せられています。

「サカタのタネ 花の3P品目」のひとつのプリムラ。その可能性は無限大です!