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100年を彩った品種たち
プロフュージョン

Episode 13 ジニア「プロフュージョン」
素晴らしい特性で花壇の主役に!

ジニアとはヒャクニチソウのこと。皆さんが思い浮かべるヒャクニチソウは、カラフルで豪華な花ですが、花数は少なめで、雨が多いときなどは病気にかかりやすく、猛暑の中では元気をなくしてしまうヒャクニチソウ(ジニア・ビオラセア種(Zinnia violacea))ではないでしょうか?

ところがヒャクニチソウの仲間のホソバヒャクニチソウ(ジニア・アングスティフォリア種(Z・angustifolia))は、色幅が少なく小さな一重の花ながら多花性で夏の暑さや病気にも強いという全く違う特性をもっています。

サカタのタネが注目したのは、この2つのジニアでした。ヒャクニチソウのカラフルで豪華な花とホソバヒャクニチソウの多花性と強健性が両立できたら…。

ジニア・ビオラセア種

ジニア・アングスティフォリア種

挑戦の始まりです。まず、ヒャクニチソウとホソバヒャクニチソウを交配。種(しゅ)が違うため雑種胚は正常な種子まで育ちません。そこで胚培養というバイオテクノロジーを利用し、種間雑種を得ることができました。

こうしてできた種間雑種は、カラフルな花をたくさん咲かせ、花期も長く、しかも強健という、思い描いていた性質を兼ね備えたものでした。しかも、花が咲き終わると、それを覆い隠すように新しい花が咲く性質(セルフクリーニング性)があり、開花を終えた枯れ花を摘み取ることなく、美しく咲き続けるという特徴もあったのです。

しかし、まだ課題は残っていました。種間雑種の宿命とも言える種子生産の難しさです。この品種は開発着手から発売まで実に約15年を要しています。それは高品質種子を安定供給するための苦労の時間も多く含まれているのです。
種子の安定供給も可能となり、ついに完成したこの品種は豊富という意味の「プロフュージョン」と名付けられました。

プロフュージョンのできるまで

プロフュージョン

プロフュージョン ダブル ホットチェリー

プロフュージョン ダブル ディープサーモン

オール アメリカ セレクションズ賞状

オール アメリカ セレクションズ賞状

発売されるやいなや、「プロフュージョン」シリーズは次々とオール アメリカ セレクションズ(AAS)金賞やフロロセレクト金賞を受賞。園芸界にその名を知らしめると同時に、春から秋まで花壇を彩る得がたい草花として世界中の人々に親しまれるようになったのです。

そして、2013年には、「プロフュージョン ダブル ホットチェリー」がAASの花壇苗部門で最高賞、フロロセレクト(FS)で金賞※というダブル受賞を成し遂げ、「ダブル ディープサーモン」もAASで同賞を受賞し、サカタのタネ100周年に、文字通り「花を添えてくれた」のです。

苦労の連続だった15年。信じ続けた15年。その結果をぜひともあなたの手で育ててください!

※FSは、商品が消費者に行き渡る年が基準となるため、公式の受賞年は2014年となります。