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100年を彩った品種たち
みわくのコーン ゴールドラッシュ

Episode 14 トウモロコシ(スイートコーン)
甘いのはお好き?

1492年にコロンブスがアメリカ大陸を再発見し、ヨーロッパに持ち帰ったといわれるトウモロコシ。日本には1579年にポルトガル人が持ち込んだとされています。

この頃から明治時代まではモチキビと呼ばれる糯種(もちしゅ)(ワキシーコーン)が主に栽培されてきましたが、明治時代に甘味種(スイートコーン)が輸入されその後の主流となりました。

モチキビの一種

甘味種(スイートコーン)

スイートコーンの弱点は、収穫後の糖度の低下が極めて早いことでした。「おいしいトウモロコシを食べたいなら、湯を沸かしてから畑にもぎに行け」と言われるくらいだったのです。まず、この課題に応えたのが当社が1971年に発売した「ハニーバンタム」です。「ハニーバンタム」はスーパースイート種と呼ばれるタイプで、従来のスイートコーンより、収穫後の糖度低下が遅く、消費者が青果店から購入してもその甘さを十分堪能できる画期的なトウモロコシでした。

ハニーバンタム

ハニーバンタムの畑

しかし、「ハニーバンタム」にも弱点はあり、それは、種皮が硬く口に残ることでした。

種皮が柔らかく、糖度も高い。この難題をクリアしたのは、黄色の粒と白い粒が3:1の割合で現れるバイカラースイートコーン「ピーターコーン」です。「ピーターコーン」は優れた食味、可愛らしいネーミングと、一目でそれとわかる外見もあって人気を博しました。

ピーターコーン

サクラスト処理をしたピーターコーンの種子

ゆめのコーン

なんと発売3年後には、北海道と東北の一部を除いて、市場に出回るトウモロコシの90%を占めるという大ヒットとなったのです。そして、「ピーターコーン」には実はもう一つの秘密がありました。それが種子に施された「サクラスト」処理。この処理がなされた「サクラストハイテクシード」として販売された「ピーターコーン」は発芽初期に感染する土壌病害などに強く、生産者からも支持されたのです。バイカラースイートコーンに先鞭をつけた歴史は、現在「ゆめのコーン」に受け継がれています。

みわくのコーン ゴールドラッシュ

ゴールドラッシュのキャラクター
「ゴールドキッド」

そして、「時代は繰り返す」の言葉通り、今、市場は黄色一色のスイートコーンが再び主流となっています。2004年に発売された「みわくのコーン ゴールドラッシュ」は東京をはじめとする大都市で大々的なキャンペーンを実施。消費者にその美味(おい)しさを知ってもらうとともに産地の形成に努め、宮崎をはじめとする大産地で次々と採用され、皆さまの食卓を賑わすこととなりました。

甘くておいしい野菜の代名詞・スイートコーンはメロンやトマトなどと同様に品種名で販売されることも多い野菜。今まで出てきた名前はあなたも聞いたことがありますよね!その品種はサカタのタネがつくったのです!