サカタのタネは、ポットカーネーションの新品種『サンセットブライト』(=写真左=)、『カスタード』(=同右=)を開発し、生産者向けに苗の販売を2019年10月上旬から開始します。

ポットカーネーションの新品種『サンセットブライト』『カスタード』の画像

 両品種は花径3~4cm、4寸鉢(直径12cm)栽培向きです。『サンセットブライト』は、サーモンオレンジの地色に赤い筋が入る、夕焼けを思わせる色合い。『カスタード』はカスタードクリームをイメージした淡い黄色い花色です。いずれも多くの花をつけ、長く楽しめます。ほとんどが5月の母の日向けにつくられるポットカーネーションは、栽培時期が秋~春の低温期に当たります。その性質上、低温下では生育や開花が遅れてしまうため、生産者は暖房機器でハウス内の温度を上げて生育・開花を促進します。今回発表の2品種は低温・低日照下でもよく育ち、株張りのよい草姿になり開花も遅れない特徴があるため、従来の同系色品種と比べてロスが少なくつくりやすいです。重油代などのエネルギー・コスト削減にもつながります。両品種は生育・草姿がそろうので、生産者は一斉出荷ができ、流通業者は単品だけでなくセットでの販売提案も可能で、消費者の選択の幅も広がります。生産者が栽培しやすいオレンジ・黄色系の品種が加わることで、赤・ピンク系のポットカーネーションが主流である母の日の贈答に、新たな需要の喚起を期待しています。

希望小売価格※1は、『サンセットブライト』、『カスタード』ともにプラントップ®苗(発根苗)で各品種1本65円(税抜)、最小販売数量は1品種1,000本からです。全国の種苗店を通じ、2019年10月上旬より販売開始、順次出荷します。

ポットカーネーションと近年の物流環境との関係

 近年、物流コストの上昇が問題になっています。母の日の定番ギフトであるポットカーネーションは、鉢花単品だけでなく、和洋菓子や雑貨などとセットで贈られることも多く、物流コストをおさえるために、「コンパクトさ」が求められるようになってきました。

このような中、需要の高い5寸鉢よりも少し小さい4寸鉢のニーズが高まっており、4寸鉢向きの
『サンセットブライト』、『カスタード』は、まさにこうした近年のトレンドにぴったりなポットカーネーションと言えます。2019年 母の日アンケート※2では、「今年の母の日はどのようなものを贈る予定ですか」という設問に対し、全体の31.9%の人が「お花とセット(お菓子・グルメ・雑貨など)」と回答しています。当社は、4寸鉢へのニーズはますます高まると予想しています。
今後も、消費者のもとできれいに咲き続けるだけでなく、生産者にもメリットをもたらし、社会の課題にも対応できる、皆さんに喜ばれる品種を開発していきます。

※1 価格は希望小売価格(税抜)。価格の自主的な決定を拘束するものではありません。
 
※2  イイハナ・ドットコム(株式会社千趣会イイハナ)調べ、アンケート実施日 2019年2月13日~20日、有効回答人数 1,049名