ペチュニア「バカラiQ」の画像

サカタのタネは、雨に強く、開花性に優れた実生系ペチュニア「バカラiQ」シリーズに濃い青紫色の新品種『バカラiQ ブルー』を追加し、種子を営利生産者向けに本格販売します。


「バカラiQ」シリーズは当社が2019年に発表したペチュニアシリーズです。従来の実生系ペチュニアより雨に強く、梅雨から夏にかけても安定して花を咲かせ続ける品種で、従来のペチュニアのイメージを一新する可能性を持ちます。特に雨への強さや連続開花性が求められる公園などの植栽現場から高い評価をいただいています。
今回開発した『ブルー』はペチュニアの基本色の一つである濃い青紫色の品種です。これまでの「バカラiQ」シリーズのラインアップではブルー系は淡い青紫色の「オーシャン」のみでしたが、濃い青紫色の『ブルー』を追加したことで、シリーズのカラーバリエーションの充実度が大きく向上しました。また、はっきりとした濃い花色は特に公園など大きな花壇で目を引きやすいことから、植栽需要の高い「バカラiQ」シリーズにとって『ブルー』はラインアップ上重要な品種です。同色の追加によってより植栽現場を中心に「バカラiQ」シリーズが使われ、雨への強さなど画期的な特徴を持つ同シリーズの魅力がさらに広がることを期待しています。なお、『バカラiQ ブルー』は2021年4月15日開催の第67回全日本花卉品種審査会 ペチュニア(春出しポット栽培)にて1等特別賞を受賞しました。

『バカラiQ ブルー』の希望小売価格は、各品種ペレット種子1,000粒入り2,640円(税込)です。全国のJA、種苗店を通じて、2021年6月から本格販売します。
 

特に植栽現場でポテンシャルを発揮、雨に強く連続開花性に優れる「バカラiQ」シリーズ

バカラiQ」シリーズの特徴は1)雨に強く、梅雨から夏にかけて充実した花を咲かせる、2)ポットパフォーマンスとフィールドパフォーマンスの両立—などです。これらは雨よけが難しく、なるべく1株で大きなスペースをカバーしたい植栽において特に重要な特徴で、発売以来植栽現場を中心に高く評価されています。実際に2020年は長梅雨と猛暑で多くのペチュニアの植栽現場で花が咲きにくくなる、株のボリュームが落ちてしまうなど不具合が発生する中、「バカラiQ」シリーズは花が咲き続けるなど、高い評価をいただきました(比較写真参照)。

また、「バカラiQ」シリーズはタネから生産する実生系品種であり、挿し木などで生産する栄養系品種と比べて一般的に1ポット当たりのコストを抑えられます。従来雨に比較的強いペチュニアには栄養系品種が多く、多数の株を使う現場ではコスト面が課題となっていましたが、「バカラiQ」シリーズは雨の強さなど性質面、実生系であることのコスト面、2つのメリットを兼ね備えた品種です。

従来栄養系品種は花が咲いていない箇所も目立つが、「バカラiQ ブルー」は咲き続けている。
2020年7月31日撮影(横浜市)(2020年5月末定植)

『バカラiQ』シリーズのラインアップ(9色9品種)

品種

花色

バカラiQ ブルー

濃い青紫色

同 ブラッシュピンク

中心部が白色で、外側に向けてピンク色のグラデーションがかかる花色

同 パープル

鮮やかな赤紫色

同 レッド

鮮やかな赤色

同 ローズ

明るいピンク色

同 ストロベリー

鮮やかなピンク色で中心部に濃い網目模様

同 ピンク

淡いピンク色

同 ピンクモーン

周縁部が淡いピンク色で中央部が白色

同 オーシャン

淡い青紫色で中心部に濃い網目模様

『バカラiQ』シリーズの作型図

『バカラiQ』シリーズの作型図

※価格は全て希望小売価格(税込)です。価格の自主的な決定を拘束するものではありません。