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これまでは同時に実現しなかった濃い葉色、低温伸長性、収量性の3点を全て兼ね備えた新品種
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作業性よく、厳寒期の計画出荷も可能で、生産者の収益性向上に貢献
サカタのタネは、濃い葉色、低温伸長性、収量性に優れた秋冬ホウレンソウ『ピンドン』の種子を営利生産者向けに発売します。
『ピンドン』の最大の特長は、秋冬ホウレンソウに求められる性質でありながら、これまでは同時に実現しなかった濃い葉色、低温伸長性、収量性の3点を全て兼ね備えていることです。
ホウレンソウは厳寒期になると生育が極めて緩慢になるため生産が不安定になり、年末から1月にかけてホウレンソウの価格が高騰することがあります。そのため、この時期に安定して出荷できる品種が求められています。『ピンドン』は低温伸長性に優れるため、年末年始の計画的な出荷が可能なだけでなく、1株あたりの葉枚数が多いことで高い収量性が期待できます。また葉色が濃い高品質な青果は高価格で取引されるため、生産者の収益性の向上に大きく貢献できる品種です。
当社では従来品種に比べて収量性、出荷調整作業性に優れたホウレンソウの品種群「ドンドン」シリーズを2018年に立ち上げ積極的に展開しております。「ドンドン」とれて、作業が「ドンドン」進む「ドンドン」シリーズのラインアップは本品種の追加で計4品種となります。
ホウレンソウ『ピンドン』の種子の希望小売価格※はプライマックス種子(Mサイズ)1袋30,000粒入り5,390円(税込)で、全国のJA、種苗店を通じて2021年7月下旬から発売します。
ホウレンソウにおける作業性の重要性
ホウレンソウは、全体の作業時間の約7割が収穫・調整作業に充てられます(当社調べ)。収穫・調整・袋詰め作業をいかに効率よく行うことができるかが、コスト削減や収益増につながることから、作業効率のよい品種を選択することが重要です。特に、昨今は収穫・調整・袋詰め作業に関わる人手の確保が難しさを増しており、作業性はますます重視されています。
『ピンドン』を含む「ドンドン」シリーズは、「葉が絡みにくいため収穫しやすい」「下葉が取りやすく調整作業が容易」「葉軸が折れにくいので袋詰めがしやすい」など、コスト減を可能とする画期的なシリーズです。
『ピンドン』の低温伸長性と収量性を両立させた葉枚数の多さ
低温伸長性に優れた品種は、暖かいと徒長しやすい傾向があります。『ピンドン』は1株あたりの葉枚数が多いことで生長が分散されるため、暖かさによる徒長が最小限に抑えられています。寒さに強く、暖かさにも対応できる特性は、天候に左右されやすい秋冬の露地栽培や暖冬のハウス栽培でも大きな力を発揮します。
同時に、葉枚数が多く生長が分散されることは、葉の大きさのそろいのよさにもつながりました。これにより収量が増しただけでなく、販売用の野菜出荷袋への詰めやすさと荷姿の見栄えのよさも実現できました。
『ピンドン』の作型図
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価格はすべて希望小売価格(税込)です。価格の自主的な決定を拘束するものではありません。