サカタのタネが開発したベゴニア『Viking Explorer Rose on Green』(バイキング エクスプローラー ローズ オン グリーン=写真=)が世界2大花き品評会とされる米国の「オール アメリカ セレクションズ※1」(AAS)のコンテナ栽培部門でゴールドメダルを獲得しました。
新しいベゴニア市場を開拓、クリーピングタイプの『Viking Explorer』シリーズ
ヨーロッパや北米では、花の楽しみ方のトレンドとして「ハンギングバスケット」が大きな存在感を持ちます。通常の鉢植えとは違い、高いところからつるして楽しむため、鉢からしだれるような草姿が好まれます。一般的にはクリーピングタイプのペチュニアやゼラニウムなど、しだれるタイプの植物が多く使われています。今までベゴニアにはクリーピングタイプの品種がなく、ハンギングバスケットでは一般的な品目ではありませんでした。今回、クリーピングタイプの『Viking Explorer』シリーズを開発したことで、ベゴニアがハンギングバスケットでも使われるようになり、より市場が拡大することを期待しています。なお、『Viking Explorer』シリーズには今回AASで「ゴールドメダル」を獲得した『Rose on Green』のほか、「Red on Green」(レッド オン グリーン)もあります。
※1オール アメリカ セレクションズ(All-America Selections):
1932年に発足した、花や野菜の優良新品種の選定や普及を行う非営利機関。アメリカ、カナダの一般園芸愛好家に対し新しい園芸品種を紹介、普及することを目的に活動しており、世界の主要な種苗会社が競って新しい育成品種を出品する、園芸業界で最も権威のある業界団体である。北米大陸の大学、植物園、種苗会社など数十カ所で栽培試験され、結果の優秀なものについて入賞品種が決定されるもので、「花のオリンピック」ともいわれる。実生系花、栄養系花、果物/野菜、多年草の4部門があり、さらに2021年から実生系花・栄養系花・果物/野菜の3部門ではエントリーを露地か鉢、または両方を選べるようになった。賞には北米全域で高く評価された場合に贈られる「National Winner」と特定の地域で高く評価された場合に贈られる「Regional Winner」がある。ゴールドメダルについては「National Winner」から特に優れたもののみを選出するため、該当がない年も多い。また、顕著な品種育成を行いAASの受賞品種として花壇苗向け種苗産業に大きな影響を与えた育種家に対して贈られる「ブリーダーズ・カップ」もある。
※2 種間雑種:
同じ属の、異なる種の両親の間にできた雑種のこと。