• メロンつる割病への複合耐病性、メロンえそ斑点病への抵抗性を持ち、栽培後半までスタミナを持続

  • 胚軸が太く、接ぎ木作業が容易なため、作業性のアップに貢献

  • 扱いやすく、高品質な果実の安定生産にこだわった汎用性の高い台木メロンの決定版

台木メロンの新品種『デュアルアタック』

サカタのタネは、台木メロンの新品種『デュアルアタック』の種子を2022年8月上旬から発売します。メロンつる割病※1への耐病性※2、メロンえそ斑点病※3、うどんこ病への抵抗性※2、接ぎ木作業性を兼ね備え、果実品質の安定に貢献する万能型の台木です。草勢は栽培後半にかけて旺盛になるため、幅広い栽培環境で利用できる使いやすい台木です。

メロンは果菜類の中でも温度管理と水分管理が難しく、品質のよい果実を収穫するため生産者は経験に基づいた栽培方法をそれぞれ確立しています。一般に、自根栽培から接ぎ木栽培へと切り替えると、草勢が大きく変わることにより、果実形状の乱れや食味の低下など、果実の品質に影響が出ることがあります。一方で、草勢の低下は、糖度不足など果実の品質低下につながるため、栽培の後半まで草勢を維持するスタミナが重要です。『デュアルアタック』は、果実をつける栽培後半の草勢を適度に維持するため、果実品質への影響が出にくく、これまでの栽培方法を大きく変える必要がありません。さらに、胚軸が太く接ぎ木作業がしやすいため、大量の接ぎ木を行う苗の生産現場の作業性アップにも貢献できます。

『デュアルアタック』の希望小売価格※4は種子100粒入り1袋3,190円(税込)で、全国のJA、種苗店を通じて2022年8月上旬から販売します。
 

メロンの接ぎ木苗と台木の役割

台木用の品種は病害や連作障害に対応するために果菜類の栽培で主流になっている「接ぎ木苗」の土台として使われる品種です。幼苗時に苗の一部を切断し、そこに別の苗を接着しますが、上部になる植物体を穂木(ほぎ)、下部の植物体を台木といいます。例えば病気に強い台木の上に着果や食味のよい穂木を接ぐことで、両方の特質を備えさせるなどします。穂木は「アンデス」や「プリンス」など品種名が紹介されることが多いですが、台木の品種が消費者の目に触れることはあまりありません。しかし果実の品質や栽培管理に直結するため生産者は非常に重視しており、台木と穂木、また栽培管理との組み合わせで多くの病害や地域特性に柔軟に対応しています。

「アンデス」メロン開発者だからこそできる「誰もが使いやすい台木」

メロン「アンデス」をより安心して栽培していただきたい—。当社が開発した「アンデス」は、「作って安心、売って安心、食べて安心」の緑肉メロンです。「アンデス」という名前は、芯を取り除いて食べるメロンになぞらえて「安心です」から「心(しん)」をとって付けられました。この品種は、誕生以来45年近くが経過した現在でも、ネットメロンとして大きなシェアを誇っています。「作って安心」な「アンデス」を誰もがより安心して栽培できるようにしたいという思いから『デュアルアタック』の開発は始まりました。複合耐病性、接ぎ木作業の容易さ、暑さに強くしおれにくい草勢を兼ね備えた『デュアルアタック』は、「アンデス」の品質、産地の気候や状況を知り尽くしている当社だからこそ作り出せた、誰もが使いやすい台木です。『デュアルアタック』の拡販とともに「アンデス」のみならず、さまざまなメロンをより安心して栽培していただけることを期待しています。

『デュアルアタック』の耐病性・草勢

『デュアルアタック』の耐病性・草勢  

※1 メロンつる割病:
代表的な土壌病害。根や茎の維管束で発生し、つるのしおれや葉の黄化、生育不良となり、進行すると枯死する。病原菌は感染する品種の違いにより5つのタイプ(レースと呼ばれる)に分類される。複合耐病性品種による防除が一般的、かつ非常に有効である。

※2 抵抗性と耐病性:
当社は病害を抑える性質をその程度により「抵抗性」と「耐病性」という言葉で表しています。発病条件(温度、湿度、病原体の密度など)の影響を受けにくく安定したものに「抵抗性」を用いています。「抵抗性」は基本的には発病しませんが、発病を助長する厳しい条件や病原菌のレース分化・変異により発病する場合もあります。「抵抗性」に比べ発病条件の影響を受けやすいが、感染しても発病の程度が軽く、栽培する上で問題になりにくいものには「耐病性」を用いています。

※3 メロンえそ斑点病:
土壌伝染性のウイルス病。葉や茎、果実に壊死(えし)症状を生じ、果実糖度の低下や肥大不良など果実品質を著しく低下させる。ウイルスは土壌菌によって媒介され、一度発生すると根絶は難しい。抵抗性品種による防除が一般的、かつ有効である。

※4 価格はすべて希望小売価格(税込)です。価格の自主的な決定を拘束するものではありません。