サカタのタネは、トルコギキョウ「ボヤージュ」シリーズに、トルコギキョウの重要色であるピンク系新品種『ボヤージュ (2型) チャームピンク』(=写真左=)『同 (1型) ソフトピンク』(=写真右=)を追加し、営利生産者向けの種子を2023年11月上旬から販売します。「ボヤージュ」は、ウエディングなど冠婚葬祭需要も高い大輪フリンジ咲きの豪華な花形が特徴のトルコギキョウシリーズです。
『ボヤージュ (2型) チャームピンク』は、華やかなピンクの花色で、秋出荷に向く品種です。生育期間が夏場で高温となる秋出荷の栽培は、十分な草丈や枝数が取りにくい、花弁枚数が減少し花形が乱れやすいなど、栽培が難しい時期です。本品種は高温環境下でも、草丈、枝数が取りやすく、花弁枚数が多い立体的な花形が特徴です。秋から冬にかけての低日照期でもブラスチング(※1)が発生しづらいため、安定した品質の切り花供給が望まれる8~12月にかけて、高品質な切り花の安定生産に貢献できる品種です。なお、同品種は第67回全日本花卉品種審査会で1等特別賞、輸出・国際局長賞を受賞しています。
『同 (1型) ソフトピンク』は、淡いピンクの花色で、冬から初夏の出荷に向く品種です。本品種は強いフリンジの花形とチップバーン(※2)の起きづらさを両立させた品種です。冬場の低日照期でもブラスチングが発生しづらく、開花そろいもよいことから、切り花の計画出荷と安定供給に貢献します。価格(※3)はペレット種子(※4)1袋1,000粒入りで6,000円です。全国の種苗店、JAルートを通じて販売します。
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ブラスチング(blasting) :蕾が成長を止め、開花することなく枯死してしまう現象。
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チップバーン(tip-burn) :葉の先が茶色に変色し、最終的に枯れてしまう現象。窒素過多、カルシウム欠乏で起きる。
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価格はすべて希望小売価格(税込)です。価格の自主的な決定を拘束するものではありません。
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ペレット種子:コーティング種子ともいう。細かな種子や形が不ぞろいな種子を、粘土など自然に溶ける被覆資材で包んだもの。粒子を大きく均一にしてあるので、播種機でまきやすくなる。