株式会社サカタのタネ(神奈川県横浜市)は、当社の欧州地域の統括子会社European Sakata Holding S.A.Sを通じて、オランダのキュウリ新品種の研究開発、販売を行う「Sana seeds」(以下、サナシード)を買収しました。2023年9月22日に同社の全株式を取得し子会社としました。
当社グループは現在、果菜類のポートフォリオの充実を図っており、世界的に大きな市場があるキュウリの強化に努めています。当社グループのサカタ・ベジタブルズ・ヨーロッパは、従来から「サナシード」社の品種を仕入れて販売していました。今回の買収により当社グループのキュウリの研究開発を加速させるとともに、欧州地域でのキュウリビジネスの強化と企業価値の向上を期待しています。
「サナシード」は優れた研究、商品開発力を持った種苗会社であり、特に欧州でよく利用される果実が長い「ロング」タイプにおいて、これまでも市場ニーズに合った品種を供給し続けてきました。今後、同社のブリーダーは当社のキュウリの研究開発チームに合流し、スペインのアルメリア研究農場を拠点に新品種の開発を行います。
EMEA地域で野菜種子ビジネスを行うサカタ・ベジタブルズ・ヨーロッパの最高経営責任者のBasile de Baryは「この買収は長期的な視点で常に技術革新に投資する当社の戦略に沿ったものです。サナシードとのパートナーシップは、時間の経過とともに緊密になっており、今日の協力関係につながりました」と話しています。また「サナシード」社のマネージングディレクターであるFrederik Gerrits氏は「当社の開発した種子は、研究、生産、マーケティングの面でサカタグループが持つ大規模なネットワークと設備を利用できるようになります。より広い範囲で利用いただけることは喜ばしいです」と話しています。
当社は、収量性や食味、耐病性、気候変動への適応などさまざまな要求を満たす新品種を高い技術により作出しています。栄養価の高い品種の高品質な種子を安定して供給することで、世界の栄養改善や持続可能な農業に貢献し続けます。