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トルコギキョウ2品種の種子を生産者向けに発売
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覆輪の安定性に優れる『ロジーナ ブルーピコティー (ver.2)』
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需要の高いライトピンクの花色で緑芯の無花粉品種『ソロ PF ライトピンク』
サカタのタネは、トルコギキョウ『ロジーナ ブルーピコティー (ver.2)』(=写真左=)『ソロ PF ライトピンク』(=写真右=)を開発し、2023年11月から営利生産者向けに種子を発売します。
「ロジーナ」は中輪バラ咲きシリーズで、今回開発した『ブルーピコティー (ver.2)』は白い花弁にブルーの覆輪が入る品種です。覆輪が入る品種は気温など環境の影響で花弁全体がブルーになるなど、覆輪が安定しにくいことがありますが、同品種は覆輪の安定性に優れます。「ブルーピコティー」はトルコギキョウ特有の花色で、日本では特にお盆などの時期に仏花として多く使われます。『ブルーピコティー (ver.2)』は、仏花需要の高い8~9月の高温環境下の栽培でも草丈、枝数がとりやすく、開花のそろいもよいことから試作した生産者からも高く評価されました。
「ソロ PF」は当社が世界で初めて開発した無花粉一重咲きタイプのシリーズです。(1)花粉が出ないため受粉せず、花持ちが非常に優れる、(2)花粉による花の汚れがないことで、パック花、EC・サブスクリプション向けなど、従来とは異なる用途への利用も広がっています。今回開発した『ライトピンク』は、ピンク系の中でも需要が高い淡いピンクの花色にフレッシュな印象を与える緑芯の品種です。
トルコギキョウ『ロジーナ ブルーピコティー (ver.2)』『ソロ PF ライトピンク』の希望小売価格(※)は、いずれもペレット種子 1袋1,000粒、4,400円(税込)です。全国の種苗店、JAルートを通じて販売します。
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価格はすべて希望小売価格(税込)です。価格の自主的な決定を拘束するものではありません。
中輪、小輪タイプのトルコギキョウの可能性
2022年の国内トルコギキョウの生産量は8,450万本。切り花の用途としては冠婚葬祭など業務需要向けが多く、見た目にも豪華で目を引く大輪フリンジタイプや大輪セミフリルタイプが多く生産されています。同タイプの切り花は、高価格帯で取引されることが多い一方で、一般的に栽培には高い技術が必要です。
新品種をラインアップに加えた「ロジーナ」「ソロ PF」両シリーズは、それぞれ中輪、小輪タイプのトルコギキョウで、大輪フリンジタイプと比べて栽培しやすいことが特長です。
当社では大輪フリンジタイプの「ボヤージュ®」シリーズなどの品種開発に力を入れており、近年では「ボヤージュ (2型) ブルー (ver.2)」など、栽培しやすい大輪フリンジタイプの品種も開発しています。それらに加え、中輪、小輪タイプのラインアップも拡充していくことで、生産者の栽培環境や目的に合わせた品種を提案していきます。
無花粉トルコギキョウ「ソロ PF」シリーズの可能性
「ソロ PF」シリーズは、当社が2016年に発表した世界初の無花粉トルコギキョウです。受粉しないことによる花持ちのよさと、花粉で花弁を汚さないことが特長で、スーパーマーケットのパック花やサブスクリプション向けなど、従来の冠婚葬祭用とは異なる用途での需要の広がりを見せています。いずれも家庭で楽しむことを前提としており、花を長期間楽しめることや、流通の際に花弁を汚さないことが高く評価されています。トルコギキョウといえば大輪の豪華な花で、冠婚葬祭や贈答用花束などがメインというイメージですが、無花粉小輪タイプの「ソロ PF」シリーズによって、家庭で気軽に楽しむ用途にも広がると考えています。