デルフィニウムの新シリーズ「キャンドルiQ」

サカタのタネは、エラータム系デルフィニウムの新シリーズ「キャンドルiQ」を開発し、3種類の新品種の種子を、2025年11月上旬から営利生産者向けに本格販売を開始します。本シリーズは長い花穂に、ボリューム感のある大輪八重咲きの花を咲かせ、1本の切り花でも豪華な印象を与えます。

従来の「キャンドル」シリーズは、極早生系品種で、特に温暖地での季咲きの作型に向く一方、1番花(※1)のボリュームが出にくく、茎がやや柔らかいという課題がありました。本シリーズでは、株が十分に育ってから、ボリュームのある1番花を採花できます。2番花以降の開花が早い従来シリーズの性質を継承しつつ、ロゼット(※2)の状態になりにくい特長も併せ持つため、2番花、3番花においても安定して秀品の採花が可能です。加えて、高冷地・温暖地を問わず多様な作型への対応ができるため、同一品種によるリレー出荷が可能(※3)となり、市場への安定した周年供給に貢献します。

キャンドルiQ」シリーズは3色展開です。「同 ドルフィン」(=写真左=)は、中早生品種で、従来シリーズにはなかった爽やかな水色の花色で、赤みが出にくく丸弁です。「同 ライラック」(=写真中央=)は、早生品種で、透明感と上品さを感じさせる清涼感のある淡いラベンダー色です。「同 ホワイト」(=写真右=)は、中晩生品種で、気品ある印象や清潔感を与える花色です。本シリーズは、豪華で存在感のある花姿と品のある花色が特長です。ウェディング・パーティ会場での装花などの業務需要に加え、切り花による室内装飾や贈答用の花束など幅広い一般消費者のニーズにも応えます。

キャンドルiQ」シリーズは、従来シリーズと比較して、秀品率の高さ、産地・作型の拡大による周年供給への適応など、栽培・流通の両面を考慮し改良された品種です。加えて、華やかで八重咲きの大輪、ろうそくのような長く詰まりのよい花穂、市場で人気の高い水色、ラベンダー色、白色の魅力的な花色といった消費者ニーズとの親和性を兼ね備えています。デルフィニウムは、草丈の高さ、長い花穂により存在感があり、空間に華やぎを添えるため、特に業務需要で根強い人気があります。当社は、高い秀品率、リレー出荷への適応により、一年を通して市場への安定供給を可能にした本シリーズが、デルフィニウムのさらなる普及に貢献し、人々の日々の暮らしに彩りを添えることを期待しています。

各品種の価格(※4)はそれぞれ1袋1,000粒入りで19,800円(税込)です。全国の種苗店、JAルートを通じて販売します。

  1. デルフィニウムは1番花の収穫後、2番花・3番花として脇芽から複数の花が順に咲きます。

  2. タンポポの冬越しのように、葉を継続的に形成するが茎を伸張できず、開花に至らない株の状態を示します。

  3. 温度やその他栽培条件により切り花の品質は変化し、出荷時期も異なる可能性があります。

  4. 価格はすべて希望小売価格(税込)です。価格の自主的な決定を拘束するものではありません。