
サカタのタネは、耐湿性を持ち、かつ耐暑性・耐乾燥性に優れる冬どり用一本ネギ「冬扇フォルテ」の種子を営利生産者向けに2026年11月下旬から発売します。
年内収穫の一本ネギは、一般的に梅雨に当たる5~6月頃に定植し、夏を越して11月から収穫します。ネギは乾燥を好む植物で、梅雨は雨で根が傷みやすく、そのあと夏の高温・乾燥によるダメージを受けることで欠株(株が腐って生育できなくなる)が発生することがあります。夏の高温が厳しくなってきている近年、この欠株が多くの産地で課題となっています。「冬扇フォルテ」は耐湿性、つまり土壌に水分が多くても根が傷みにくい特性を持ち、かつ夏場の耐暑性や耐乾燥性にも優れるため、欠株の発生が少ない品種です。また、夏の暑さで生育が停滞した後でも、早生性に優れるため、10月以降の気温低下期に肥大が進みやすく、秋冬ネギへの切り替わりの時期である11月から収穫が可能です。
夏越し対策のため、一部産地では梅雨を回避し、7月以降に定植する栽培方法が広がっています。この場合、梅雨の湿害リスクを回避しやすい一方、従来品種では収穫期までに十分な太さに育ちにくいという課題がありました。早生性に優れる「冬扇フォルテ」は、遅植え栽培でも12月上旬から出荷に適した太さ(L~2Lサイズ)の青果を収穫でき、年内出荷の安定に貢献します。
一本ネギ「冬扇フォルテ」の種子の希望小売価格(※)は、6,000粒入り袋で7,106円(税込)、1dl入り袋で9,900円(税込)です。全国のJA、種苗店を通じて販売します。
-
※
価格はすべて希望小売価格(税込)です。価格の自主的な決定を拘束するものではありません。
梅雨の湿害、夏の高温・乾燥、多様化する秋冬ネギ品種へ求められる特性
一本ネギは、収穫時期によって春ネギ、初夏ネギ、秋冬ネギなどに分かれます。「冬扇フォルテ」は、主に年内から2月頃の収穫に適する秋冬ネギです。その栽培期間前半は梅雨から夏に当たります。
ネギは乾燥に強いものの、湿害には弱い作物です。そのため、従来はネギの夏越しといえば、湿害への強さが非常に重要でした。しかし、近年の夏の猛暑・乾燥によって、ネギがダメージを受けるケースが増え、耐暑性や耐乾燥性も求められるようになりました。また、梅雨を避ける定植方法など栽培方法も多様化し、早生性も重視されるようになってきています。「冬扇フォルテ」はバランスよくこれらの性質を兼ね備え、秋冬ネギの安定生産に貢献します。


左:「冬扇フォルテ」 右:従来品種
「冬扇フォルテ」は10月でも株が残っている
2020年10月(大分県) 当社調べ
遅植えで梅雨を回避しても年内収穫 早生性に優れる「冬扇フォルテ」
定植したネギが腐るなどしてしまう欠株。原因の一つに梅雨の湿害で根が傷み、夏の高温・乾燥に耐えられないことが考えられます。一部産地では梅雨の定植を避け、7月に定植して栽培する「遅植え」が広がっています。この方法の場合、定植が遅れるため、収穫時期も遅くなることが課題でした。「冬扇フォルテ」は早生性に優れ、10月以降の肥大がよいため、遅植え栽培でも12月上旬からL~2Lサイズの青果を収穫できます。遅植えを実践する生産者からも、年内出荷における収量性が評価されています。
早生性に優れ、かつ冬本番にも秀品を収穫
「冬扇フォルテ」の特長の一つに、寒くなった後も生育がよい点があります。早生性に優れる秋冬ネギ品種の中には、寒さが本格化した12月以降は生育が悪くなり、高品質な青果を収穫できる期間が短いものもあります。「冬扇フォルテ」は寒くなった後も生育がよく、劣化もしづらいため、気象条件の変動や収穫遅れにも対応しやすい品種です。
-
※
写真は12月に撮影した「冬扇フォルテ」。十分な葉枚数と太さがある。
