黒い莢とあずきのようなかたちをしたタネの画像
楕円形の4ミリくらいのかわいいタネを手のひらにのせた画像。

このタネは何のタネでしょう?
4~5ミリくらいのどこかで見たような形です。うっすらと模様もあります。

正解は......。

黄色い花と緑の莢、熟した黒い莢を並べた画像。

ヤブツルアズキのタネです。
日本では本州・四国・九州に分布するマメ科の植物です。開けた草原のような場所や林の縁などでよく見られます。長くつるを伸ばし、神奈川県でも9月に黄色の美しい花を咲かせるのでよく目立ちます。

莢がらせん状に裂けてタネが飛び出した様子

料理好きの方なら、「あれ、どこかで見たことのあるタネだな......? 」と思われるかもしれません。そう、ヤブツルアズキは、あの「アズキ」のもとになった植物ともいわれているのです。確かに、そのタネはアズキを二回りくらい小さくした大きさです。莢や花色や形もそっくりです。そして、真っ黒に熟した乾燥した莢を指で押さえると、「パチン」とねじれながら裂けて、中のタネを飛ばすところも愛嬌(あいきょう)があります。その辺の野原に生えているこの植物がなかったら、和菓子作りに大切な「餡子」が生まれなかったかもしれません。ヤブツルアズキの改良や栽培の歴史もいつか調べてみたいと思いました。

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