重要課題の特定

重要課題の特定に際しては、国際的な枠組みやガイドライン等を活用し、課題項目を抽出、経営陣・グループ会社へのヒアリングや従業員によるワークショップ等を実施し、取締役会での承認を経て特定しました。具体的なプロセスは、以下の通りとなります。

プロセス1:課題項目の抽出

GRI(Global Reporting Initiative)スタンダード、持続可能な開発目標SDGs、国連グローバル・コンパクト、OECD(経済協力開発機構)多国籍企業行動方針、世界人権宣言、ILO(国際労働機関)中核的労働基準、ISO26000等の国際的な枠組みやガイドライン、外部ステークホルダーからの意見等から課題項目を抽出しました。

プロセス2:ヒアリングとワークショップの実施

抽出した課題項目について、当社役員やグループ会社へのヒアリング、また従業員によるワークショップを実施し、種苗業に関わる重要課題を多様かつ多面な視点から選定しました。

プロセス3:評価と重み付け

それら課題項目について、当社ステークホルダーに対する重要度と当社グループにとっての重要度の双方の観点から評価し、WBA(World Benchmark Alliance)「2021 Food and Agriculture Benchmark」等も参考にし、重み付けを実施しました。

プロセス4:重要課題の特定

当社役員とサステナビリティ経営推進プロジェクトメンバーによる議論を重ねるとともに、社外有識者との意見交換等を通じ、取締役会での審議・承認を経て、当社グループの重要課題を特定しました。

当社グループの重要課題は、For the earth、For society & peopleの2つを大きな枠組みとし、重要と評価された課題を包括的に含む「地球環境の保全」、「持続可能な農園芸業への貢献」、「豊かな暮らしの提供」、「事業基盤の強化」の4つとなります。

重要課題の特定図

4つの重要課題は当社の事業に大きく関わっており、これまで長きにわたり取り組んできた課題です。例えば当社事業の核となる品種開発と種子の継続的な供給は、持続可能な農園芸業にとって極めて重要です。

当社グループ 4つの重要課題

重要課題

選定理由

取り組みの事例

関連するSDGs

For the earth

 地球環境の保全
・気候変動対策 
・生物多様性の保全
・水資源の保全
・廃棄物管理
・環境負荷の低減
・資源の循環

経営理念「三層共生」と関連
・当社事業の基盤

水資源の有効利用、管理
・研究農場や種子生産圃場における点滴潅水
生物多様性の保全と持続可能な利用
・資源国との協定に基づく遺伝資源の適切な利用と利益配分
環境負荷の低減
・低環境負荷品種や資材の開発と利用
・事業所のGHG削減(太陽光パネル設置、EV車の利用)

関連するSDGs ロゴ

For society
& people

持続可能な農園芸業への貢献
・農業生産の安定化
・生産者への支援
・気候変動対応
・農業と地域振興
・土壌の保全

経営理念「三者共栄」と関連
・種苗を通じた農園芸業と地域への貢献

生産・供給の安定化
・耐病性、耐候性品種の開発
・生産者への技術的支援
地域振興
・事業を通じた雇用創出

関連するSDGs ロゴ

For society
& people

豊かな暮らしの提供
・健康な食生活の提供
・持続可能な食糧供給
・花や緑のある心豊かなくらしの実現

経営理念「三層共生」と関連
・種苗を通じ、人々の生活文化向上に貢献

健康的な暮らしの提供
・子どもの野菜・果物摂取推進(食育)
・新興国での野菜摂取の啓蒙活動
・花や緑のある暮らしと街づくり

関連するSDGs ロゴ

Business
Foundation

事業基盤の強化
・ガバナンスの強化
・多様性の重視と人財育成
・社内環境整備
・知財管理
・調達管理(環境・人権等)

経営理念「三位一体」と関連
・法令の遵守
・すべての人にとっての働きがいと働きやすさ
・かけがえのない人財の育成

人財育成方針と社内環境整備方針の制定
・各種人財育成プログラム、役員・管理職向けダイバーシティ研修の実施
人権方針の制定
・サプライヤーとの連携による児童労働、強制労働等の把握と是正

関連するSDGs ロゴ

詳しい内容については「SDGs」をご覧ください。

私たちの事業活動を通じてこれらの重要課題の解決、より良い社会の実現に貢献するとともに、企業として更なる成長を目指していきます。