大越桂さんから新しいメッセージが届きました!

耕す  継続した思考が技術になる つないだ熱意が意志になる 重ねた時間が時代になるように わたしたちは あらゆるものを耕してきた  今より少しよいものに 今より一歩進むために 今より笑顔が増えるように  小さな子供の心の中に 生まれた光の種が 大人になっても なくならないように 花が咲いて 実となり散っても 遺伝子がまた引き継がれるように  耕し続ける行為の中にこそ 希望がある 数限りない仕事の中に人の手がある 誰かを幸せにするための仕事が生まれる  あなたの手は耕す 私の手は耕す 何ものかをよくする未来のために  思いがけない時代の変化が訪れようとしています。気づいたときにはもうその渦中にいるのだけれど。誰かの問題を自分に引き付けて考える者こそ柔軟な思考を働かせる。鳥の目にも虫の目にもなれる。たとえ宇宙の時間軸からすれば一瞬の一生にも、意味を与える。よく生きるか否かを自分の手にする。 変わらずそこにある青空を見ても、心に見る景色はそれぞれにある。あなたは一粒のひまわりの種にどんな景色を重ねるのだろう。 想像する楽しみと創造する喜びが365日をよきものにするように今年の花を咲かせましょう。2023・1・12大越桂

大越 桂さんプロフィール

1989年、宮城県仙台市生まれ。819グラムの未熟児で誕生し、重度脳性まひ、未熟児網膜症による弱視など、重度重複障害児として過ごす。
9歳頃より周期性嘔吐症を併発、障害の重度化により医療管理が必要になる。13歳で気管切開により失声し、筆談による「言葉のコミュニケーション」を始めた。2004年12月ブログ「積乱雲」を開設。2007年「第4回One by Oneアワード/キッズ個人賞」(日本アムウェイ主催)を受賞。同年、宮城県立名取支援学校高等部卒業。著書に『きもちのこえ~19歳・言葉・私~』(毎日新聞社、2008)がある。
現在創作工房「あとりえ・ローリエ」代表。詩の発表を続ける。「いのちのことばコンサート」(2009、2010)、詩とアートのコラボ展「言音色」(2010、2011)、東日本大震災応援歌「花の冠」(作詞 カワイ出版、2011)など、ジャンルを超えたアーティストとのコラボ活動多数。
2011年10月、「花の冠」が野田佳彦総理大臣の所信表明演説に引用される。2012年2月、初の詩集『花の冠』(朝日新聞出版)、『海の石』(光文社)を2冊同時刊行。2017年6月・12月、切り絵作家森屋真偉子氏とのコラボ展「みえない手」開催。